自用地

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土地に関すること

貸家建付地とは?その概要とメリット・デメリット

{貸家建付地とは、土地の上に賃貸を目的とした建物が建てられており、それを第三者に貸し出している土地のことを言います。}簡単に言うと、アパートやマンション、借家などが建っている土地全体が貸家建付地に該当します。これらの建物は、所有者が自ら居住するためではなく、家賃収入を得る目的で建てられています。 貸家建付地を持つ主なメリットは、安定した家賃収入を得られることです。毎月決まった収入が入ってくるため、長期的な資産運用として有効な手段となります。また、相続が発生した際には、更地の評価額よりも低い評価額となる場合があり、相続税対策としても活用されます。建物が存在することで、土地の利用価値が限定されるとみなされ、評価額が下がるためです。 しかし、貸家建付地を持つということは、所有者としての責任も伴います。建物の老朽化に伴う修繕や、設備の維持管理、入居者からのクレーム対応など、様々な業務が発生します。建物の管理を適切に行わなければ、入居者の確保が難しくなり、空室期間が長引く可能性があります。空室が増えれば、当然家賃収入は減少します。これは空室リスクと呼ばれます。また、入居者が家賃を滞納するリスクも存在します。家賃滞納が発生した場合、督促や法的措置など、対応に時間と労力を要することがあります。これらのリスクを十分に理解し、適切な対策を講じる必要があります。 さらに、地震や火災などの災害発生時には、建物の損害だけでなく、入居者の安全確保という大きな責任も負うことになります。日頃から防災対策を講じ、入居者への周知徹底を図るなど、万が一の事態に備える必要があります。このように、貸家建付地は安定した収入源となる一方で、所有者としての責任とリスクも伴うことを理解した上で、運用していく必要があります。