突出し窓

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建築

快適な換気を実現する突出し窓

突出し窓とは、建物の外壁から窓が外側に突き出している形状の窓のことを指し、別名「突き上げ窓」とも呼ばれます。その名の通り、窓枠の上部を回転軸として、窓を斜め上方向に押し出すように開閉するのが特徴です。 この独特の開閉方法には、いくつかの利点があります。まず挙げられるのは、雨天時でも換気がしやすい点です。窓が外側に傾斜して開くため、窓自体がひさしのような役割を果たし、多少の雨なら室内に降り込むのを防ぎます。そのため、雨の日でも安心して窓を開けて換気することができます。 次に、室内空間を圧迫しないというメリットがあります。通常の窓のように内側に開閉するわけではないので、窓を開けても家具やカーテンなどに干渉することがありません。限られたスペースの部屋や、窓際に家具を置きたい場合でも、空間を有効に活用できます。 さらに、多くの突出し窓には網戸が一体型で設置されています。窓を開けると同時に網戸も展開されるため、虫の侵入を防ぎながら換気を行うことができます。網戸の着脱の手間も省けるため、大変便利です。 一方で、突出し窓は構造上、開閉時に窓の外側に出っ張るため、通行の妨げになる可能性も考慮しなければなりません。設置場所によっては、歩行者や自転車などに接触する危険性もあるため、設置場所の選定には注意が必要です。また、高層階への設置は強風時の安全性を考慮する必要があります。