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賢く住み替え!買い替え特約のススメ
住まいを売って新しい住まいを買う、いわゆる買い替えは人生における大きな出来事です。この買い替えをスムーズに進めるための重要な仕組みの一つに「買い替え特約」があります。これは、新しい住まいの購入契約に付帯させる約束事で、現在お住まいの住まいが売れなければ、新しい住まいの購入契約を解除できるというものです。
例えば、理想の住まいを見つけて購入を決めたとしましょう。ところが、今住んでいる家がなかなか売れないという状況に陥ることがあります。そうなると、新しい住まいの住宅ローンと、現在住んでいる家の住宅ローンの二つの支払いが発生し、大きな負担となってしまいます。このような二重ローンというリスクを避けるために、買い替え特約は有効な手段となります。
具体的には、買い替え特約には、現在の住まいを売却する期限と希望する売却価格を明確に定めます。そして、その期限までに希望価格で売却できなかった場合には、新しい住まいの購入契約を白紙に戻すことができるのです。この場合、既に支払った手付金は全額返金され、違約金を支払う必要もありません。安心して買い替えに臨むことができます。
ただし、買い替え特約は必ずしも全ての売主が受け入れてくれるとは限りません。売主にとっては、買い手が住まいを確実に購入してくれることが重要だからです。買い替え特約が付いていると、契約が解除される可能性があるため、売主は他の購入希望者を見送るリスクを負うことになります。そのため、交渉の際には、買い替えの事情を丁寧に説明し、売主の理解を得ることが重要になります。また、仲介業者に相談し、売却活動を積極的に行う姿勢を示すことも大切です。