基本プラン

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建築

基本図:建築の出発点

家は建てる前に、どんな家にしたいのか、設計者とよく話し合う必要があります。その話し合いの土台となるのが基本図です。正式には基本設計図と呼ばれ、家の設計図の骨組みとなる大切な図面です。基本図には、家の大きさや形、部屋の配置、外観のデザインなど、家の主要な部分が描かれています。この図面を見ることで、建て主と設計者は、これから建てる家の全体像を共有することができます。 基本図を作る際には、まず建て主の希望を丁寧に聞き取ります。どんな家に住みたいのか、どんな暮らし方をしたいのか、家族構成はどうなのかなど、様々なことを詳しく聞きます。同時に、家を建てる土地の広さや形、周りの環境、日当たりや風通しなども調べます。さらに、建築基準法などの法律で決められたことも確認します。これらの情報を総合的に考慮して、建て主の希望を叶えつつ、法律にも適合した家のプランを考え、基本図に描き出していきます。 基本図は、まだ設計の初期段階で作成されるものなので、細かい部分までは決まっていません。例えば、窓の大きさや位置、壁の色などは、この段階ではまだ確定していません。しかし、家の基本的な間取りや外観は決まっているので、建て主は、これから建つ家の大まかなイメージを持つことができます。基本図をもとに、建て主と設計者は何度も話し合いを重ね、より具体的な設計へと進めていきます。基本図は、建て主と設計者をつなぐ、家づくりの羅針盤と言えるでしょう。