オール電化

記事数:(2)

設備・水回り

IHと住宅設備

電磁誘導加熱とは、よく「IH」と呼ばれる磁力の働きで物を温める方法です。IH調理器やIHコンロなどで使われています。仕組みは、まずコイルに電気を流すと磁力線が発生します。この磁力線が鉄やステンレスなどの金属製の鍋底を通ると、鍋底に渦電流という電流が発生します。この渦電流が、鍋底の電気抵抗によって熱に変わることで鍋自体が温まり、調理ができる仕組みです。 つまり、IHは火を使わず電気で温めるため、炎による熱気が少なく、台所の温度上昇を抑えることができます。また、火を使わないので火事の危険性も低く、安全な調理器具として人気を集めています。火力の調節もしやすく、温度管理も簡単です。最近は、オール電化住宅の増加に伴い、IHコンロを取り入れる家庭も増えています。 さらに、電磁誘導加熱は調理器具だけでなく、金属を溶かす、温める、表面を加工するなど、様々な分野で使われています。例えば、工場では金属部品の熱処理や、金属を溶かして型に流し込む鋳造などにも利用されています。また、医療分野では、体内にある金属製の医療器具を加熱することで治療を行う場合もあります。このように、電磁誘導加熱は私たちの生活から産業まで、幅広い分野で活躍している技術です。
設備・水回り

快適な暮らし、オール電化住宅

全ての家庭で使う力を電気でまかなう住宅のことを、オール電化住宅と言います。ガスは使わず、電気の力で湯を沸かし、部屋を暖め、料理をします。この仕組みを支えるのが、エコキュート、IH調理器、電気温水器といった電気製品です。 エコキュートは空気の熱で湯を沸かすので、エネルギーの使い方が上手で、環境にも優しいのが特徴です。外の空気から熱を集めるので、使うエネルギーが少なく済みます。集めた熱を冷媒という液体に渡して、その冷媒を圧縮機で圧縮することで高温にします。その熱でお湯を沸かすので効率的です。 IH調理器は火を使わず、磁石の力で鍋自体を熱くするので、安全で、台所の掃除も楽になります。火を使わないので、やけどや火事の心配が減り、鍋の底にこびり付く煤が出ないので、掃除の手間が省けます。 これらの電気製品を使うことで、光熱費を減らすことに繋がります。さらに、オール電化住宅向けの電気料金プランは、夜の電気料金が安く設定されているものがほとんどです。夜に湯を沸かしたり、暖房のための熱をためたりすることで、昼間の電気料金よりも低い値段でエネルギーを使えるので、光熱費を効果的に節約できます。夜間の電気料金が安くなるのは、電力会社が夜間の電力需要を促すためです。昼間は電力需要が高いため、料金も高くなりますが、夜は需要が低いため、料金を安く設定することで、需要の平準化を図っています。 このように、オール電化住宅は光熱費を抑えるための様々な仕組みを備えており、家計にも環境にも優しい暮らしを実現できます。