青田売り

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売買関連

青田売りとは? 注意点とメリット・デメリット

青田売りとは、稲穂が実る前の青い田んぼのように、建物が完成する前に販売する手法です。住宅やマンションといった物件がまだ建築途中の段階、場合によっては土地の造成さえ終わっていない段階から販売が開始されます。購入者にとっては、完成物件よりも価格が抑えられている場合が多く、また、希望の区画や間取りを選択できるなどのメリットがあります。しかし、完成した建物を自分の目で確認できないため、様々なリスクを理解しておく必要があります。 まず、完成後の建物の状態が、販売時の説明や資料と異なる可能性があります。完成予想図や模型はあくまでイメージであり、実物とは異なる場合があります。日当たりや風通し、眺望、周辺環境の騒音などは、実際に住んでみなければ分からない部分です。また、建物の仕様や設備なども、変更される可能性があります。 次に、建設会社の倒産リスクがあります。もし建設会社が倒産した場合、工事が中断、最悪の場合には中止となる可能性があります。その場合、完成が遅れるだけでなく、支払ったお金が戻ってこない可能性も出てきます。 さらに、近隣環境の変化も想定しておく必要があります。青田売りで購入する場合、入居までに時間がかかるため、その間に周辺環境が変化する可能性があります。例えば、近くに大きな建物が建ち、日当たりや眺望が悪くなる、騒音が発生するといったことも考えられます。 これらのリスクを軽減するため、法律によって様々な規制が設けられています。例えば、売買契約時には、建物の設計図書や工事請負契約書の写しなどを買主に交付することが義務付けられています。また、買主は一定の期間内であれば、手付金を放棄することで契約を解除できる権利も認められています。青田売りで購入を検討する際は、これらの制度を理解し、契約内容をしっかりと確認することが重要です。メリットとデメリットを慎重に比較検討し、信頼できる販売会社や建設会社を選ぶようにしましょう。