避難ハッチ

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家の内装

ハッチ:住まいの様々な開口部

台所と食堂を隔てる壁に設けられた小窓、それが配膳を円滑にする工夫である「配膳窓」です。調理場で作った温かい料理をすぐに食卓へ運んだり、食事が終わった後の食器の片付けをしたりする際に、この窓が移動の手間を省いてくれます。 配膳窓の扉の開閉方法も多種多様です。上下に開閉するタイプは、昔からよく見かける馴染み深い形式です。バネ仕掛けでスムーズに開閉するものや、取っ手を持って開けるものなどがあります。左右にスライドするタイプは、開口部が大きく取れるため、大きなお皿なども楽に出し入れできます。限られた空間でも設置しやすいのが利点です。折り畳み式は、扉を折り畳んで収納できるため、開閉時に場所を取りません。窓を開け放した状態でも邪魔になりにくいのが特徴です。設置場所や使い勝手に合わせて、最適なタイプを選ぶことができます。 配膳窓は、単に料理や食器の受け渡しをするためだけのものではありません。窓越しに家族と会話しながら料理を作ったり、配膳の手伝いをしてもらったり、コミュニケーションの場としても役立ちます。小さなお子様がいる家庭では、お子様の様子を見ながら安心して料理ができるというメリットもあります。また、窓を閉じた状態では壁の一部のように見えるため、空間をすっきりと見せる効果もあります。生活感の出やすい台所を隠すことができ、来客時にも便利です。 近年では、調理台と一体化したおしゃれなデザインの配膳窓も増えており、カフェ風の雰囲気を演出することも可能です。素材も木製のものから金属製のもの、ガラス製のものなど様々で、住宅の雰囲気に合わせて選ぶことができます。このように、配膳窓は住宅の間取り設計において重要な要素となっています。