補強CB

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建築

コンクリートブロック造の基礎知識

コンクリートの塊を積み重ねて壁や建物を造る方法、それがコンクリートブロック造です。コンクリートブロックは、セメント、砂、砂利、水を混ぜて型に流し込み、固めたものです。特徴は内部が空洞になっていることで、この空洞のおかげで幾つかの利点が生じます。まず、空洞がある分、材料が少なくなるため、全体の重さが軽くなります。運搬や施工が楽になるだけでなく、建物全体の重さも軽減でき、地震への耐性向上にも繋がります。また、空洞に含まれる空気は断熱材のような役割を果たし、外の暑さ寒さを伝えにくくします。さらに、空洞が音を吸収するため、外部からの騒音や内部の音漏れを防ぎ、静かな環境を保つのに役立ちます。 日本では、コンクリートブロックだけを積み重ねて建物を建てることは、強度が不足するため認められていません。そこで、鉄筋を組み込み、モルタルという接着剤でブロックをしっかりと固定することで強度を高める方法がとられています。これを補強コンクリートブロック造といいます。鉄筋コンクリート造と比べると、型枠を作る必要がないため工期が短縮でき、費用も抑えられます。加えて、コンクリートは火に強く、風雨にも耐える丈夫な材料であるため、出来上がった建物は火災や風水害に強いというメリットがあります。これらの特性から、倉庫や工場、共同住宅など、様々な建物でコンクリートブロック造は利用されています。近年では、デザイン性の高いコンクリートブロックも登場し、住宅や店舗など、見た目にもこだわった建物にも採用されるようになってきています。