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腰高障子:現代の和室に合う理由
腰高障子は、名前の通り、腰の高さまで板で覆われた障子のことです。一般的な障子は全体が紙で作られていますが、腰高障子は下部に腰板と呼ばれる板が使われているところが特徴です。この腰板のおかげで、見た目にも機能的にも、普通の障子とは違った趣があります。
まず、腰板があることで、障子の耐久性がぐっと上がります。人がよく触れる部分、特に小さなお子様やペットがいる家庭では、障子の紙が破れてしまうことがよくあります。しかし腰高障子は、丈夫な板で下部を保護しているので、破れにくく、長く使うことができます。日常の生活で生じるちょっとした傷や汚れからも守ってくれるので、お手入れの手間も省けます。
腰板には、木の持つ自然な風合いを生かした無垢材や、表面に薄い木を貼り合わせた化粧合板など、様々な材料が使われます。無垢材は、木の温もりや質感が魅力で、高級感あふれる空間を演出します。一方、化粧合板は、色や柄が豊富なので、部屋の雰囲気に合わせて自由に選ぶことができます。
腰高障子は、昔ながらの和室だけでなく、現代風の住宅にもよく合います。和室では、畳や柱といった他の建具との調和を保ちつつ、落ち着いた雰囲気を作り出します。洋風の部屋に取り入れると、和の趣がアクセントになり、洗練された空間を演出することができます。また、腰高障子は、光を柔らかく通すので、部屋全体を明るく温かみのある雰囲気にしてくれます。
このように、腰高障子は、見た目と機能性を兼ね備えた優れた建具と言えるでしょう。デザインや素材のバリエーションも豊富なので、自分の好みに合わせて選ぶことができます。新築やリフォームを検討する際には、腰高障子の導入をぜひ考えてみてください。