空中権

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土地に関すること

空中権:土地の上空活用

土地には、その表面だけでなく、上空にも利用する権利が存在します。これを空中権と言います。地面を所有する権利とは別に、上空の空間を利用する権利が設定されているのです。建物を建てたり、橋をかけたりする際に、この空中権が必要不可欠となります。土地の持ち主が、当然のように上空も利用できると考えてしまいがちですが、空中権は土地の所有権とは全く別の権利です。 土地の持ち主が空中権を持っている場合もありますが、そうでない場合もあります。例えば、電車を走らせる会社が、線路の上の空間を利用する権利を持っている場合があります。このような場合、土地の持ち主はあくまで地面の所有者であり、上空を利用するには、電車会社から空中権を借りる、あるいは譲り受ける必要があります。 空中権は、単に空間を利用できる権利だけでなく、他の人に貸して利益を得ることも可能です。都会では土地が不足しているため、上空を有効に利用する事が重要になっています。例えば、ビルの屋上に広告塔を設置する際、そのビルの持ち主が空中権を広告会社に貸し出すことで、利益を得ることができます。 近年、土地の有効活用という観点から、空中権への関心はますます高まっています。限られた土地を立体的に利用することで、都市開発の可能性を広げ、私たちの暮らしを豊かにするための、重要な役割を担うと言えるでしょう。