石綿

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パーライト板:建材の隠れた主役

真珠岩板と呼ばれる建築材料についてご説明します。正式には石綿真珠岩板といい、広く建材として使われてきました。これは、石綿、セメント、そして真珠岩という三つの材料を混ぜ合わせ、板の形に圧縮して作られます。 主な材料であるセメントのおかげで、真珠岩板は頑丈で長持ちするのが特徴です。建物でよく使われる場所は壁や天井です。これは、真珠岩板が持つ火に強く、音を遮り、温度変化を防ぐ性質が、快適な住まいを作るのに役立つからです。 真珠岩板の防火性能は、火災の広がりを防ぎ、建物の安全性を高めます。また、優れた防音性能は、外部からの騒音を抑え、静かな室内環境を実現します。さらに、断熱性によって、夏は涼しく、冬は暖かい室内を保つことができ、エネルギー効率の向上にも貢献します。 真珠岩板は、古くから多くの建物で使われてきた実績があります。これは、その性能の高さと信頼性の証と言えるでしょう。長年の使用実績に裏付けられた真珠岩板は、これからも様々な建築物で活躍が期待される、頼りになる建材と言えるでしょう。近年、石綿の健康被害が問題視されているため、石綿を含まない真珠岩板も製造されています。新築やリフォームの際には、石綿の有無を確認することが大切です。
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石綿スレート板:知っておくべきこと

石綿スレート板とは、石綿(別名アスベスト)とセメントを水で練り合わせ、圧縮して板状にした建築材料のことです。別名アスベスト板とも呼ばれ、かつては建物の様々な場所で広く使われていました。屋根や壁だけでなく、床材や内装材などにも利用されていました。その理由は、石綿スレート板が優れた防火性と耐熱性を持っていたためです。火災の際に燃え広がりにくく、熱にも強いことから、安全な建材として重宝されていました。 しかし、のちに石綿の危険性が明らかになりました。石綿の繊維は非常に細かく、空気中に飛散しやすいため、知らず知らずのうちに吸い込んでしまう可能性があります。この石綿繊維を吸い込むと、肺がんや中皮腫といった深刻な健康被害を引き起こすことが判明し、現在では石綿スレート板の製造、使用、そして輸入は法律で禁止されています。 そのため、古い建物などを解体する際には、石綿スレート板が使われているかどうかを事前にしっかりと確認することが非常に大切です。もし石綿スレート板が含まれている場合は、解体作業中に石綿繊維が空気中に飛散しないよう、細心の注意を払わなければなりません。具体的には、水を撒いて粉じんを抑えたり、作業員が防じんマスクや防護服を着用したりするなどの対策が必要です。また、解体で出た廃材は、適切な方法で処理しなければなりません。これらの対策を怠ると、周辺住民の健康に深刻な影響を与える可能性があるため、石綿に関する法律や規則を遵守し、専門の業者に依頼するなど、安全な解体作業を行うことが重要です。