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賃貸トラブル防止!現況確認の重要性
『現況確認』とは、貸家を借りる前に、部屋の状態を細かく調べて書き留める大切な手続きです。貸主側と借りる側が一緒になって、部屋の中にある設備や壁、床などの状態を詳しく確認します。
例えば、壁に傷や汚れがないか、水道の蛇口やお風呂、トイレなどの水回りがきちんと使えるか、床に傷みがないかなどを隅々まで調べます。この確認作業は、ただの手続きではなく、後々の思わぬ揉め事を防ぐための大切な役割を担っています。
入居前に部屋の状態をきちんと確認し、記録に残しておくことで、退去時に『原状回復』をめぐるトラブルを避けることができます。『原状回復』とは、借りていた部屋を退去する際に、入居した当時の状態に戻すことを指します。しかし、経年劣化による自然な傷みまで借り主の負担とするのは不適切です。入居前に現況確認をしっかり行っていれば、どの部分が元々傷んでいたのか、どの部分が居住中に傷ついたのかが明確になります。
現況確認の記録は、書面だけでなく、写真や動画に残しておくことも有効です。特に、傷や汚れなどの状態は、言葉だけでは正確に伝えるのが難しいため、写真や動画で記録しておくことで、後々のトラブル防止に役立ちます。また、現況確認の際には、管理会社や家主と一緒に確認を行い、不明な点があればその場で質問し、疑問点を解消しておくことが大切です。そして、確認した内容は、双方で署名捺印を行い、大切に保管しておきましょう。
現況確認は、貸主と借り主双方にとって、安心で快適な賃貸生活を送るための第一歩と言えるでしょう。