注文住宅

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建築

家を建てる人:建主の役割と責任

家は人生で最も大きな買い物の一つと言われます。そして、家を建てる際に中心となるのが家主です。家主とは、文字通り家の主となる人で、新しく建物を所有することを目指し、建築業者に設計や施工を依頼します。つまり、家を建てることを決めて、その計画を先導していく責任者です。 家主には、個人の場合と法人の場合があります。例えば、自分の住むための家を建てたい人が家主となる場合もあれば、アパートやお店などの建物を建てる会社が家主となる場合もあります。家主の役割は、資金を集めることから始まり、土地を確保し、設計図を決め、建築業者と契約を結び、工事の進み具合を管理し、完成後の手入れまで、全ての段階に及びます。 家を建てるためには、まず資金計画を立てなければなりません。いくらまでお金を使うことができるのか、住宅ローンを利用する場合は返済計画もきちんと考えておく必要があります。次に、土地を探します。すでに土地を持っている場合は良いですが、持っていない場合は希望の場所に合った土地を見つける必要があります。そして、設計士や建築業者を選び、設計図を作成します。この段階では、自分の希望を伝えつつ、専門家の意見も聞きながら、理想の家の形にしていきます。 工事が始まったら、家主は工事の進み具合を確認する必要があります。予定通りに進んでいるか、問題が発生していないかなどをチェックし、必要に応じて業者と話し合います。家が完成した後も、家主の役割は続きます。定期的な点検や修繕を行い、建物を良い状態で維持していく必要があります。このように、家主は家の建設から維持管理まで、長い期間にわたって責任を持つ重要な役割を担っています。家を建てることは大変な労力がかかりますが、自分の理想の家が完成した時の喜びは、何ものにも代えがたいものです。
建築

自分たちでつくる理想の住まい:コーポラティブハウス

協同で建てる集合住宅とは、複数の人が集まり、力を合わせて自分たちの思い描く住まいを建てる集合住宅のことです。いわゆるコーポラティブハウスと呼ばれるものです。一般の分譲マンションのように、完成した建物を買うのとは大きく違います。土地探しから始まり、建物の設計、工事、そして完成後の管理まで、全ての段階に住民が自ら関わっていく点が特徴です。 まず、共に建物を建てる仲間を集めるところから始まります。同じような価値観や暮らし方をしたい人たちが集まり、話し合いを重ねながら、どんな家に住みたいのか、どんな場所に建てたいのかを決めていきます。次に、土地を探します。立地条件や周辺環境、価格などを検討し、皆で納得のいく土地を見つけます。土地が決まったら、いよいよ建物の設計です。建築家と一緒に、間取りや設備、外観デザインなど、細かな部分までこだわって作り上げていきます。それぞれの家族構成や生活スタイルに合わせた住まいを実現できることが、大きな魅力です。 工事の段階でも、進捗状況を共有し、現場の見学なども行います。自分たちの家がどのように作られていくのかを、間近で見ることができるため、完成への期待も高まります。建物が完成した後も、管理組合を作り、建物の維持管理や修繕などを共同で行います。まるで一つの大きな家族のように、住民同士が協力し合い、支え合いながら暮らしていく、それが協同で建てる集合住宅の醍醐味と言えるでしょう。マンションのように管理を業者に任せるのではなく、自分たちで管理することで、より愛着のある住まいになっていくでしょう。もちろん、全てを自分たちで行うのは大変な作業です。専門家のアドバイスを受けながら、より良い住まいづくりを進めていくことが大切です。
売買関連

売建住宅:理想の住まいを土地から

売建住宅とは、希望の土地を購入し、そこに自分の思い描く住宅を建てる方法です。既に完成している建売住宅を購入するのと異なり、土地と住宅を別々に手に入れるため、自由度の高さが魅力です。 一般的には、土地の購入と住宅の建築はそれぞれ別の契約となります。しかし、多くの場合、不動産会社と提携している建築会社があり、あらかじめ土地の形状や広さに合わせた住宅の設計図が用意されています。そのため、何もない状態から設計する注文住宅に比べると、手間や時間は大幅に削減できます。 また、建築会社との話し合いを通して、ある程度の変更も可能です。部屋の配置を変えたり、設備の性能を上げたりと、自分の暮らし方や好みに合わせた調整ができます。まるで洋服を仕立てるように、理想の住まいを形作ることができるのです。ただし、変更できる範囲は設計図によって異なり、小さな変更しかできない場合もあります。そのため、事前にどこまで変更できるのかを確認しておくことが大切です。 例えば、ある程度の広さの庭が欲しい、日当たりの良いリビングにしたい、収納スペースを多く確保したいといった希望がある場合、売建住宅であれば、土地選びの段階から考慮できます。南向きの土地を選んだり、住宅の設計段階で収納スペースを多く設けたりすることで、希望に沿った住まいを実現できるでしょう。 売建住宅は、土地探しから住宅建設まで、理想の住まいを実現するための選択肢の一つと言えるでしょう。建売住宅のようにすぐに住むことはできませんが、こだわりの住まいを実現したい方にとって、魅力的な選択肢となるはずです。
契約・手続き

建築主:家を建てる人の役割と責任

家を建てたり、建物を新しく作ったりする際には、必ず中心となる人がいます。その中心人物こそが建築主です。建築主とは、工事の請負契約における注文主、つまり工事を頼む人のことです。家を建てたい人が建築会社に依頼する時、まさにその人が建築主となります。建築主は施主とも呼ばれ、意味は全く同じです。 注文住宅の場合、建築主は住宅を買う人です。つまり、自分の家を建てる人が建築主となります。一方、すでに完成した住宅を買う建売住宅の場合は少し話が変わってきます。建売住宅の場合、建築主は住宅を建てた会社、つまり住宅メーカーなどの事業者です。自分が住む家を建てる人が建築主となる場合と、そうでない場合があることをぜひ覚えておいてください。 建築基準法では、建築主は「建築物に関する工事の請負契約の注文者。又は請負契約によらないで自らその工事をする者。」と定められています。つまり、業者に工事を頼む場合だけでなく、自分で工事を行う場合も建築主となるのです。例えば、日曜大工で物置小屋を自分で建てる場合も、法律上は建築主という立場になります。また、マンションのような集合住宅を建てる場合、発注者である不動産会社やデベロッパーが建築主となります。さらに、公共の建物、例えば市役所や学校などを建てる場合は、地方公共団体が建築主となります。このように、建築主は個人だけでなく、法人や団体の場合もあります。 建築主は、建物の所有者と必ずしも一致するとは限りません。例えば、賃貸アパートの場合、建築主はアパートの所有者である大家さんですが、そこに住む人は建築主ではありません。このように、建築主は建物の所有者とは異なる場合もあることを理解しておきましょう。建築主は、工事が無事に終わるまで、様々な責任を負う重要な立場です。そのため、建築主が誰なのかをきちんと把握することは、建築に関する様々な手続きを進める上で非常に大切です。