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建築

驚異の木材:バルサ材の魅力

バルサ材は、南米の熱帯地方に育つバルサという木から採れる木材です。エクアドルやペルーなど赤道付近の国々が主な産地として知られています。この木は成長がとても早く、種をまいてからわずか5年から10年ほどで、建材として使えるほどの大きさに育ちます。このような早い成長速度が、バルサ材特有の構造と性質を生み出しています。 バルサ材の特徴は、なんといってもその軽さにあります。細胞の壁が薄く、細胞の中にたくさんの空気を含んでいるため、驚くほど軽いのです。水に浮かぶほど軽く、実際、商業用木材の中では世界で一番軽い木材として知られています。この軽さは、バルサという名前の由来にもなっています。バルサはスペイン語で「いかだ」という意味で、昔からいかだの材料として使われてきました。 軽いだけでなく、強度と柔軟性も兼ね備えていることもバルサ材の優れた点です。軽くても簡単に折れたり曲がったりするようでは、建材として使いにくいでしょう。バルサ材は軽さと丈夫さを両立しているため、様々な用途に利用できます。 模型飛行機や模型船、建築模型など、軽くて丈夫さが求められる模型作りには欠かせない材料です。また、断熱性や吸音性にも優れているため、断熱材や防音材としても利用されています。さらに、サーフボードのコア材としても使われており、浮力と強度を必要とする用途にも適しています。このように、バルサ材は軽さ、強度、柔軟性、断熱性、吸音性など多くの優れた性質を持つ、大変貴重な木材と言えるでしょう。