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マンションの遮音性を左右するスラブとは?
集合住宅での暮らしでは、上下の階の生活音が悩みの種となることが少なくありません。特に、お子さんが走り回る音や物を落とす音は、日常生活に支障が出るほどの騒音となることもあります。階下への音の伝わりを気にして、常に気を張って生活しなければならないのは、大きな負担です。
このような騒音問題を軽減する上で重要な役割を担うのが、床の構造、特にスラブコンクリートです。スラブコンクリートとは、鉄筋コンクリート造の建物において、床や屋根を形作るコンクリートの板のことです。鉄筋コンクリートは、鉄筋とコンクリートを組み合わせた建材で、コンクリートの圧縮強度と鉄筋の引っ張り強度を組み合わせることで、高い強度と耐久性を実現しています。
スラブコンクリートの厚さは、遮音性に大きく影響します。一般的に、厚いスラブコンクリートほど遮音性が高くなります。これは、コンクリートの質量が増えることで、音の振動を伝えにくくするためです。150mm程度の厚さのスラブコンクリートは、一般的な集合住宅でよく採用されていますが、近年では200mm以上の厚さを持つスラブコンクリートを採用する物件も増えてきています。200mm以上の厚さがあれば、より高い遮音性が期待でき、静かな住環境を実現しやすくなります。
また、スラブコンクリートの種類にも注目することが大切です。例えば、ボイドスラブと呼ばれる種類のスラブコンクリートは、内部に中空部分を持つ構造のため、同じ厚さでもより軽量化できます。ただし、遮音性能という点では、一般的なコンクリートスラブに劣る場合もあります。物件を選ぶ際には、スラブの厚さだけでなく、種類や構造についても確認することで、より快適な住環境を見つけることができます。
間取り図だけでは分からない情報も、モデルルーム見学や販売担当者への質問を通して確認することで、騒音トラブルの少ない、安心して暮らせる住まいを見つけられるでしょう。