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黒檀:高級木材の魅力
黒檀とは、カキノキ科カキノキ属に分類される熱帯性の常緑の高い木から採れる木材です。その名の通り、漆黒と表現できるほど濃い黒色と、重厚感のある光沢が特徴で、世界中で高級な木材として大切に扱われています。
黒檀は、昔から貴重な材料として扱われ、豪華な家具や室内装飾品の製作に用いられてきました。歴史を紐解くと、古代エジプトでは王族の墓に副葬品として黒檀で作られた品々が納められていたり、日本では正倉院の宝物にも黒檀が使われていることが確認されています。これらのことからも、黒檀が古くから特別な木材として認識されていたことが分かります。
黒檀の深い黒色は、心材部分が緻密で樹脂を多く含んでいることに由来します。この樹脂のおかげで、黒檀は耐久性が高く、虫や腐敗にも強いという特性を持っています。また、非常に硬い木材であるため、加工は難しいものの、磨き上げることで美しい光沢が現れます。
現在でもその価値は高く、希少性も相まって、特別な存在感を放つ木材として愛されています。特に、高級家具、楽器、仏壇、床柱、工芸品など、様々な用途で重宝されています。希少価値が高いため、入手が難しく、価格も高価です。まさに木材の中でも宝石のような存在と言えるでしょう。黒檀の持つ独特の美しさと風格は、時代を超えて人々を魅了し続けています。