押し入れ

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家の内装

天袋:和室の隠れた収納力

天井収納とも呼ばれる天袋は、和室の押し入れの上部に設けられた、天井に密着した戸棚のことです。まるで天井に袋が埋め込まれているように見えることから、その名が付けられました。押し入れの上の空間をうまく利用することで、限られた空間でも収納場所を増やす工夫が見て取れます。 天袋は、押し入れ本体とは別の収納庫として機能します。押し入れの奥行きとほぼ同じ奥行きを持つことが多く、見た目以上に収納力があります。しかし、高い位置にあるため、踏み台を使わないと手が届きにくいという特徴があります。そのため、日常的に使う物や重い物をしまうのにはあまり向きません。 天袋は、季節の変わり目に使う物や、普段はあまり使わないけれど、大切な物を保管しておくのに最適な場所です。例えば、雛人形や五月人形、扇風機、冬用の毛布などは、年に一度しか使わない、もしくは季節によって出し入れするものなので、天袋に収納すると便利です。また、思い出の品やアルバム、冠婚葬祭で使う小物なども、天袋にしまっておくと、必要な時にすぐに取り出せるので便利です。 天袋の開閉方式は、主に引き戸と開き戸の2種類があります。引き戸は開閉動作が楽で、スペースを取らないため、限られた空間でも使いやすいという利点があります。一方、開き戸は一度に全体を見渡せるため、中の物を探しやすく、出し入れがしやすいという利点があります。どちらの方式も一長一短があるので、自分の生活スタイルや収納する物に合わせて選ぶと良いでしょう。 天袋を効果的に活用することで、和室をより広く、すっきりとした空間にすることができます。収納場所に困っている方は、ぜひ天袋を活用してみてください。