手付流し

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契約・手続き

手付流し、手付倍返し、知っておくべき解約手付

家や土地などの不動産を売買する契約を結ぶ際によく聞かれる『手付』について、特に契約を解除することに関係する『解約手付』を詳しく説明します。解約手付とは、文字通り、お金を支払うことで契約を解消できる仕組みです。このお金は、ただ予約のためのお金とは違い、契約を結ぶ両者にとって大切な意味を持ちます。 買主にとっては、ある程度の金額を支払うことで、将来起こるかもしれない危険を減らす方法となります。例えば、住宅ローン審査が通らなかったり、買おうとしていた家に欠陥が見つかった場合などに、解約手付を支払うことで契約を解除し、それ以上の損失を防ぐことができます。売主にとっては、買主が契約を守ることを保証する役割を果たします。買主が気軽に契約を破棄することを防ぎ、売主の損失を最小限に抑える効果があります。 例えば、新築一戸建ての購入を検討していると想像してみてください。気に入った物件を見つけ、購入の意思を示すために手付金を支払います。しかし、住宅ローンの審査が予想外に通らなかったとします。この時、解約手付が設定されていれば、手付金を放棄することで契約を解除し、違約金などの大きな負担を負わずに済みます。逆に、売主の都合で契約が解除される場合、買主は支払った手付金の倍額を受け取ることができます。これは、買主が被るであろう損失を補填するためのものです。 このように、解約手付は、買主にとっては契約解除の権利を、売主にとっては契約履行の保証を得る手段となります。契約を結ぶ前に、解約手付の金額や条件、契約解除の方法などをしっかりと確認し、理解しておくことが大切です。将来のトラブルを避けるためにも、専門家である不動産会社や弁護士などに相談し、契約内容を慎重に検討することが重要です。曖昧なまま契約を進めると、後々大きな損失を被る可能性があります。契約書をよく読み、不明な点は必ず確認するようにしましょう。