引違い窓

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建築

快適な暮らしと引違い窓

引違い窓とは、2枚の窓ガラスが左右に滑るように動いて開閉する窓のことです。建具の枠に沿って溝があり、その溝に沿って窓ガラスが移動することで開閉します。片方の窓をもう片方の窓に重ねるようにして開けるため、窓の外側に空間を必要としません。そのため、狭い場所でも効率的に空気の入れ替えを行うことができます。例えば、マンションのベランダや、道路に面した窓など、窓の外に物を置いたり、人が通ったりする場所に設置する場合でも、窓の開閉に支障がありません。 また、構造が比較的単純であるため、製造にかかる費用を抑えることができ、価格も比較的安く設定されていることが多いです。費用を抑えたい場合や、多くの窓を設置する必要がある場合に適しています。このような利点から、日本の住宅で最もよく見かける窓となっています。集合住宅であるマンションや、一戸建ての住宅、アパートなど、様々な種類の住宅で幅広く使われています。 さらに、網戸の設置も容易であるという利点もあります。夏場など、虫の侵入を防ぎながら風を取り込みたい場合に、網戸は大変役立ちます。引違い窓は網戸の設置が容易なため、快適な居住環境の実現に貢献しています。 一方で、気密性が低いという欠点もあります。窓と窓の間に隙間が生じやすいため、外の音が室内に入り込みやすい、冬場に冷気が入り込みやすいといった問題が発生する可能性があります。最近では、気密性を高めた高性能な引違い窓も開発されていますので、設置場所の環境や住宅の性能に合わせて適切な窓を選ぶことが重要です。