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自分たちでつくる理想の住まい:コーポラティブハウス
協同で建てる集合住宅とは、複数の人が集まり、力を合わせて自分たちの思い描く住まいを建てる集合住宅のことです。いわゆるコーポラティブハウスと呼ばれるものです。一般の分譲マンションのように、完成した建物を買うのとは大きく違います。土地探しから始まり、建物の設計、工事、そして完成後の管理まで、全ての段階に住民が自ら関わっていく点が特徴です。
まず、共に建物を建てる仲間を集めるところから始まります。同じような価値観や暮らし方をしたい人たちが集まり、話し合いを重ねながら、どんな家に住みたいのか、どんな場所に建てたいのかを決めていきます。次に、土地を探します。立地条件や周辺環境、価格などを検討し、皆で納得のいく土地を見つけます。土地が決まったら、いよいよ建物の設計です。建築家と一緒に、間取りや設備、外観デザインなど、細かな部分までこだわって作り上げていきます。それぞれの家族構成や生活スタイルに合わせた住まいを実現できることが、大きな魅力です。
工事の段階でも、進捗状況を共有し、現場の見学なども行います。自分たちの家がどのように作られていくのかを、間近で見ることができるため、完成への期待も高まります。建物が完成した後も、管理組合を作り、建物の維持管理や修繕などを共同で行います。まるで一つの大きな家族のように、住民同士が協力し合い、支え合いながら暮らしていく、それが協同で建てる集合住宅の醍醐味と言えるでしょう。マンションのように管理を業者に任せるのではなく、自分たちで管理することで、より愛着のある住まいになっていくでしょう。もちろん、全てを自分たちで行うのは大変な作業です。専門家のアドバイスを受けながら、より良い住まいづくりを進めていくことが大切です。