地積更正

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土地に関すること

地積更正:土地面積の修正

地積更正とは、土地の登記記録に記載されている面積(地積)と、実際に測量した面積が異なる場合に、登記記録の面積を正しい面積に修正する手続きです。登記記録は土地の所有権などの大切な情報を記録する公的な帳簿であり、その正確さは不動産取引において非常に重要です。地積更正は、この登記記録の地積情報を最新の測量値に合わせることで、土地取引の安全性を確かなものにする役割を果たします。 例えば、土地を売買する場面を考えてみましょう。登記記録上の面積と測量した面積に大きな違いがあると、売買価格の計算に影響が出たり、取引自体が滞ってしまう可能性があります。地積更正によって登記記録の地積が正確になれば、このような問題を避けて、安心して土地取引を行うことができます。 また、相続が発生した場合にも、正確な地積に基づいて遺産を分けることが重要になります。地積が正確でないと、相続人間で不公平が生じたり、争いが起こる可能性があるからです。 地積更正が必要となるケースはいくつかあります。例えば、境界が不明確な土地を測量した結果、登記記録上の面積と異なることが判明した場合や、以前の測量技術が未熟であったために地積に誤差が生じていた場合などが挙げられます。また、土地の一部が河川や道路によって削られたり、埋め立てられたりした場合にも、地積更正が必要になります。 地積更正の手続きは、土地家屋調査士に依頼して測量を行い、更正登記申請書を作成して法務局に提出することで行います。法務局は申請内容を審査し、問題がなければ登記記録を修正します。地積更正は、単なる手続き上の修正ではなく、不動産取引や相続における面倒を事前に防ぐための大切な手続きと言えるでしょう。登記記録の地積と実際の面積に食い違いがある場合は、早めに土地家屋調査士に相談することをお勧めします。