分割払い

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売買関連

不動産の分割払い:割賦販売とは?

分割払いとは、高額な商品やサービスの代金を一度に支払うのではなく、数回に分けて支払う購入方法のことです。分割払いは「月賦」とも呼ばれ、特に高額な不動産や自動車などを購入する際に広く利用されています。 不動産の世界では、分割払いは購入者にとって大きな利点があります。高額な不動産を一度に購入する場合、多額の資金が必要となります。しかし、分割払いを利用すれば、初期費用を抑え、毎月の支払いを無理のない範囲に設定することで、希望の不動産を手に入れることが可能になります。 分割払いの仕組みは、販売会社と買主の間で締結される販売契約に基づいて行われます。契約内容には、支払回数、支払期間、毎月の支払額、金利、手数料などが詳細に定められています。支払回数は、物件の価格や買主の支払い能力によって様々ですが、一般的には数十年単位での長期に渡る分割払いが可能です。 分割払いには、金利が発生する点に注意が必要です。金利は、販売会社によって異なり、借入期間が長いほど総支払額は増加します。そのため、契約前に金利や手数料などの諸費用をしっかりと確認し、総支払額を把握することが大切です。 また、分割払いを利用するには、販売会社による審査が必要です。審査では、買主の収入や信用情報などが確認され、返済能力があると判断された場合に契約が成立します。返済が滞ってしまうと、延滞金が発生したり、最悪の場合、不動産が差し押さえられる可能性もあるため、無理のない返済計画を立てることが重要です。
契約・手続き

所有権留保:不動産取引の注意点

所有権留保とは、高額な商品を分割払いで購入する際に、売主が買主への商品の引き渡しと同時に所有権を移転するのではなく、代金全額の支払いが完了するまで所有権を留保しておく仕組みです。 例えば、建設機械や工場設備、業務用車両など、高額な商品を分割払いで導入する場合を考えてみましょう。通常、商品を受け取れば所有権は買主に移りますが、所有権留保の場合は話が違います。商品は買主の手元で使用できますが、全ての分割代金を支払いきるまでは、売主が商品の所有権を持ち続けます。まるでレンタルのように商品を使っている状態に近いと言えるでしょう。 この仕組みは、売主にとって大きなメリットとなります。もし買主が分割払いの途中で経営不振に陥り、支払いが滞ってしまった場合でも、売主は自らの所有物である商品を回収することができます。倒産などで買主の財産が差し押さえられても、所有権留保された商品は売主の財産なので、他の債権者よりも優先的に回収できるのです。 一方、買主にとっては、代金を全額支払うまでは真の所有者ではないという状況になります。所有権がないため、自由に売却したり、担保にしたりすることができません。所有権が買主に移転するのは、最後の分割払いが完了した時点です。 所有権留保は、売買契約の中で明確に定めておく必要があります。口約束だけでは効力がなく、書面に残しておくことが重要です。また、買主が第三者に商品を売却してしまうリスクを避けるためには、所有権留保の事実を第三者にもわかるようにしておくことが望ましいでしょう。例えば、商品に所有権留保の旨を記載した銘板を取り付けるなどの方法が考えられます。