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公示価格を知る
公示価格とは、国が毎年発表する土地の標準価格のことです。正式には地価公示価格と呼ばれ、毎年1月1日時点の土地の価格を評価し、3月下旬に国土交通省から公示されます。土地の値段は場所や条件によって様々ですが、この公示価格は、全国各地の土地取引の指標となる重要な情報です。
公示価格はどのようにして決められるのでしょうか。国土交通省に設置された土地鑑定委員会が、不動産鑑定士と呼ばれる土地の価格評価の専門家の鑑定評価を基に、厳正な審査を経て決定します。不動産鑑定士は、土地の形状や面積、利用状況、周りの環境など、様々な要素を考慮して評価額を算出します。そして、土地鑑定委員会がその評価額を基にさらに審査を行い、最終的な公示価格を決定します。
では、公示価格はどのような場面で利用されるのでしょうか。まず、土地の売買の際に、取引価格の目安として参考にされます。もちろん、実際の取引価格は需要と供給の関係や個別の事情によって変動しますが、公示価格は交渉の際の重要な材料となります。また、相続や贈与によって土地を取得した場合にかかる相続税や贈与税の算定基礎、そして毎年かかる固定資産税の算定基礎にもなります。さらに、公共事業用地の取得価格の算定や、裁判における土地の評価など、幅広い分野で利用されています。
このように、公示価格は私たちの生活に深く関わっています。土地に関する情報を知る上で、公示価格を理解することはとても大切です。