低コスト

記事数:(1)

建築

転ばし床:基礎知識と注意点

転ばし床とは、地面を固めたコンクリートの上に、直接木材を組み合わせて床を作る工法です。床を支える短い柱を使わずに、地面と平行に渡した木材(大引き)と、その上に直角に渡した木材(根太)の上に床板を張るため、転ばし床と呼ばれています。 この工法は、短い工期と低い費用で床を仕上げられることが大きな利点です。大工仕事の手間が少なく、材料も少なくて済むため、昔から家や倉庫などで広く使われてきました。今でも、畳を敷く部屋や、家の増築部分などで見かけることがあります。 床下は地面と床板の間の空間が狭いため、物を収納する場所としては使いにくいという面もあります。しかし、施工が簡単なので、家の改修工事などには適しています。 転ばし床を作る際には、湿気対策が重要です。地面からの湿気を防ぐために、防湿シートを必ず敷きましょう。シートは、継ぎ目を重ねて隙間なく敷き詰めることが大切です。また、床下の風通しをよくすることも欠かせません。床下に湿気がこもると、木材が腐ったり、カビが生えたりする原因になります。床下の換気口を設け、定期的に点検して、常に空気が流れるようにしておく必要があります。適切な湿気対策を行うことで、建物の寿命を延ばし、快適な住環境を保つことができます。