仮設

記事数:(2)

建築

キーストンプレート:仮設工事の必需品

工事現場などでよく見かける、仮設の囲いや足場、床に用いられる鉄板をキーストンプレートと言います。鉄板に独特の凹凸模様が付けられており、これが最大の特徴です。この模様は、単なる装飾ではなく、重要な役割を担っています。まず、表面に凹凸があることで、滑り止め効果が生まれます。雨で濡れていたり、油が付着していたりする状況でも、この凹凸のおかげで、安心して歩くことができます。建設現場は危険を伴う場所なので、このような滑り止め対策は非常に重要です。また、この凹凸は鉄板自体の強度を高める効果もあります。まるで山の尾根のように、凹凸があることで力が分散され、荷重に耐える強さが増します。そのため、重い資材を置いたり、人が多く通行する場所でも、たわむことなく安全に使用できます。さらに、キーストンプレートには、鉄板の表面に亜鉛めっきが施されています。これは、鉄板の表面を亜鉛で覆うことで、錆を防ぐための処理です。亜鉛めっきによって、屋外で風雨にさらされる過酷な環境でも、長期間使用することができます。このように、キーストンプレートは強度、安全性、耐久性を兼ね備えた材料です。建設現場だけでなく、イベント会場や工場など、様々な場所で広く使われています。一時的な構造物を必要とする場面では、まさに欠かせない材料と言えるでしょう。
建築

工事現場の縁の下の力持ち:バタ角

建物を建てる際に、コンクリートを流し込む型枠は、コンクリートの重さで変形してしまうことがあります。これを防ぐために使われるのが「隅木(すみき)」と呼ばれる木材で、一般的に「バタ角」という名前で知られています。隅木は、コンクリート型枠の四隅、または全体を支えるように配置され、コンクリートの重さに耐え、型枠が変形するのを防ぎます。まるで縁の下の力持ちのように、建物の安全性を支える重要な役割を担っているのです。 隅木は、主に杉や松などの針葉樹で作られています。これらの木材は、強度が高く、入手しやすいという利点があります。断面は正方形で、一般的には一辺が10㎝程度のものがよく使われます。比較的小さな木材ですが、その役割は非常に重要です。工事現場では大量に使用されるため、工事全体の費用にも影響を与える重要な資材と言えるでしょう。 隅木は、コンクリート打設以外にも様々な用途で活用されています。例えば、工事現場で重い物を一時的に置く際の下敷きとして使われることもあります。地面が不安定な場所でも、隅木を敷くことで、重機や資材を安定して置くことができます。また、足場を組む際の補助材としても使われることがあります。このように、隅木は工事現場の様々な場面で活躍しています。 隅木は、建築現場では欠かせない資材です。建物の安全性を確保するために、適切な種類と量の隅木を使用することが重要です。隅木の選定や配置は、経験豊富な職人が行う必要があり、その技術と知識が建物の品質に大きく影響します。そのため、隅木は単なる木材ではなく、職人の技術と経験が詰まった、重要な建築材料と言えるでしょう。