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二重価格表示:お得?それとも罠?
二重価格表示とは、物の値段を二つの異なる値段で示すことです。一つは実際に買う値段で、もう一つは比べるための値段です。比べるための値段は、普段の値段、決まった値段、作る人が望む値段など、いろいろな呼び方があります。実際に買う値段は比べるための値段よりも安く設定されているため、買う人は値段が下がっている、つまり得した気持ちになりやすいです。
例えば、ある物が普段の値段5万円、特別な値段4万円と表示されていれば、これは二重価格表示にあたります。一見すると1万円もお得になっているように見えますが、この表示方法には気を付ける必要があります。なぜなら、比べるための値段が本当に普段の値段なのか、それとも高く設定されているだけなのかが分からないからです。もしかしたら、5万円で売られていた期間がすごく短かったり、そもそも5万円では誰も買っていなかったりするかもしれません。
また、お店によっては、比べるための値段をわざと高く設定して、実際よりもお得に見せることがあります。これを「見せかけの割引」と言います。消費者は、二重価格表示に惑わされず、本当に必要な物なのか、値段は適正なのかをよく考えてから買うことが大切です。比べるための値段だけでなく、他の店での値段や商品の内容も調べて、賢く買い物をしましょう。特に、期間限定のセールや数量限定の商品は、注意深く見る必要があります。本当に割引されているのか、それとも二重価格表示で購買意欲を高めようとしているだけなのかを見極めることが大切です。