不動産評価額

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保険・税金

不動産評価額を知る

財産を測る物差しにはいろいろな種類があり、それぞれ目的や計算方法が違います。そのため、同じ建物や土地でも、物差しによって測られた値が変わってくるのです。主な物差しには、実勢価格、公示地価、相続税評価額、固定資産税評価額、鑑定評価額の五種類があります。 まず、実勢価格は、市場で実際に売買された値段のことです。これは、需要と供給の関係で常に変動します。家の売買の目安となる金額です。次に、公示地価は、国土交通省が毎年1月1日時点の標準的な土地の値段を公表するものです。都市計画区域内の土地が対象で、土地の売買の指標や公共事業で土地を買い取る際の金額を決める際に使われます。 三つ目に、相続税評価額は、相続が発生した時に相続税を計算するための基準となる値段です。路線価方式や倍率方式といった計算方法で算出されます。四つ目に、固定資産税評価額は、毎年1月1日時点の値段を基準に計算され、固定資産税や都市計画税といった税金を計算するもとになります。最後に、鑑定評価額は、不動産鑑定士と呼ばれる専門家が、決められたルールに従って算出した値段です。不動産の売買や、お金を借りる際の担保評価、相続財産を分ける時などに利用されます。 このように、それぞれの物差しは計算方法や目的が違うため、同じ建物や土地でも値段が違ってきます。ですから、何のために値段を知りたいのかによって、どの物差しを使うかを選ぶことが大切です。目的に合った物差しを使うことで、適切な判断材料を得ることができるでしょう。