フラックス

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建築

はんだ付けに必須のフラックス

はんだ付けには欠かせない材料、それがフラックスです。はんだ付けとは、金属同士を溶かしたはんだでくっつける技術ですが、金属の表面には酸化膜という薄い膜ができています。この酸化膜があると、はんだが金属表面にうまく広がらず、しっかりとくっつきません。そこでフラックスが登場します。フラックスは、この邪魔な酸化膜を取り除き、はんだが金属表面にしっかり広がるように助ける役割を果たします。 ちょうど、油汚れを洗剤で落とすように、フラックスが金属表面の酸化膜をきれいに取り除いてくれるのです。 フラックスの働きはそれだけではありません。はんだ付けの作業中は、高温になります。高温になると、金属は再び酸化しやすくなります。せっかく酸化膜を取り除いても、再び酸化してしまっては意味がありません。そこで、フラックスは再酸化を防ぐ役割も担います。フラックスが金属表面を覆うことで、空気中の酸素と金属が触れ合うのを防ぎ、再酸化を防ぎます。これにより、はんだ付けの品質を高く保つことができるのです。 フラックスの種類も様々です。例えば、電子機器の組み立てなどに使われる「やに入りはんだ」は、はんだの中にフラックスが練り込まれています。配管工事などでは、ペースト状や液体状のフラックスが別途使われます。フラックスには、洗浄が必要なものと不要なものがあり、用途に応じて使い分けられます。 フラックスは、はんだ付けにはなくてはならない存在です。電子機器や配管工事など、様々なところで使われており、私たちの生活を陰で支えている縁の下の力持ちと言えるでしょう。