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地面の高さ、GLを理解する

建物を建てる際には、まず敷地の地面の高さを確認することがとても大切です。この地面の高さは、一般的に「地盤面」と呼ばれ、建物の設計や工事にとって非常に重要な要素となります。地盤面は、単に地面の見た目上の高さのことではなく、様々な種類があり、それぞれ異なる意味を持っています。そのため、それぞれの地盤面の種類と意味を正しく理解することが、建物を適切に設計し、工事を行う上で欠かせません。 まず、よく使われる地盤面の一つに「既存地盤面」があります。これは、何も手を加えていない、敷地の現在の地盤の高さを指します。建物の設計を始める前に、この既存地盤面をしっかりと測量し、記録しておく必要があります。次に、「計画地盤面」というものがあります。これは、建物を建てる際に目標とする地盤の高さを指します。例えば、水はけを良くするために地面を高くしたり、周りの道路との高さを合わせるために地面を下げたりするなど、設計の段階で計画地盤面を決定します。そして、「平均地盤面」は、敷地の地盤の高さを平均化したものです。敷地が広くて高低差がある場合、平均地盤面を基準として建物の高さを設計することがあります。 その他にも、「道路中心地盤面」は、道路の中心の高さを指す地盤面で、道路と建物の関係を考える際に重要となります。また、「完成地盤面」は、建物の工事が完了した後の地盤の高さを指します。工事中に土を盛ったり削ったりすることで、地盤面は変化するため、完成時の高さを確認しておく必要があります。このように、地盤面には様々な種類があり、それぞれ異なる目的で使用されます。建物の設計や工事を行う際には、どの地盤面を基準としているのかを明確にし、関係者間で共有することが、建物を安全かつ適切に建てるために不可欠です。