マンションの収納庫：TRとTS

マンションの収納庫：TRとTS

収納庫の略称

{集合住宅の図面を見ると、TRやTSといった収納場所を示す短い言葉がよく使われます。}これは、TRは「trunk room(物の入れ部屋)」、TSは「trunk space(物の入れ空間)」のそれぞれの頭文字を取ったものです。どちらも集合住宅内にある収納場所を指しています。

これらの収納場所は、共用部分や各住戸の玄関脇、あるいは地下や別の建物に設けられているのが一般的です。集合住宅によっては、屋外にある場合もあります。大きさも様々で、季節物の大きな荷物から、普段使わない日用品まで、色々な物をしまっておくことができます。

TRは、部屋のような独立した収納場所を指すことが多く、ベビーカーやゴルフバッグ、季節物の衣類や布団などの大きな物を収納するのに適しています。最近では、アウトドア用品や災害時の備蓄品を収納する場所としても活用されています。

一方、TSは、TRよりも小さな収納場所を指すことが多く、玄関脇に設けられた棚のような形状の場合もあります。普段使わない日用品や掃除道具、工具などを収納するのに便利です。

限られた住まいの空間を有効に使うためには、これらの収納場所をうまく活用することが大切です。収納する物に合わせてTRとTSを使い分けることで、室内をすっきり片付けることができます。また、収納場所があることで、居住空間を広く使うことができ、快適な暮らしを送ることに繋がります。

収納庫の種類

住まいに欠かせない収納庫。その種類は実に様々で、用途や好みに合わせて最適なものを選ぶことができます。大きく分けて、住戸内、共用部、建物外部という設置場所の分類に加え、形状や機能によっても多様なタイプが存在します。まず、クローゼットタイプは、棚やハンガーパイプが備え付けられており、衣類や小物の整理に最適です。内部の棚やパイプの位置を調整できるものもあり、収納する物に合わせてカスタマイズできる点が魅力です。

次に、ウォークインタイプは、人が入れるほどの奥行きがある収納庫です。衣類はもちろん、季節家電やスーツケースなど、かさばる物も収納できます。棚やハンガーパイプに加え、姿見や照明を設置することで、まるで小さな部屋のような快適な空間にすることも可能です。

可動棚タイプは、棚の位置を自由に調整できるため、収納する物の大きさに合わせて効率的に空間を活用できます。本や書類、おもちゃなど、様々な物を収納するのに便利です。棚板の高さを細かく調整できるものや、棚板自体を取り外せるものもあり、収納物の変化にも柔軟に対応できます。

収納庫の設置場所も重要なポイントです。住戸内に設置された収納庫は、居住空間の一部として自由に利用できます。一方、共用部に設置された収納庫は、他の居住者と共有して使用するため、利用規約やマナーを守る必要があります。多くの場合、専用のスペースが割り当てられますが、使用できる容量や収納できる物は制限されることがあります。また、建物外部に設置された収納庫は、風雨にさらされるため、耐久性や防水性に優れた素材で作られていることが一般的です。専用の鍵で管理されていることが多く、セキュリティー面も安心です。

このように、収納庫には様々な種類があります。マンションによって設置場所や利用規約も異なるため、事前にしっかりと確認し、自分の生活スタイルに合った収納庫を選びましょう。

収納庫の広さ

住まいの蔵とも言える収納庫の広さは、マンションや戸建て、あるいは使い方によって実に様々です。

小さな収納庫の場合、ゴルフバッグや旅行鞄のような普段使わないけれど嵩張る荷物をしまうのに便利です。季節ごとの布団や衣類、扇風機や除湿機といった家電をしまっておくのにも役立ちます。大きな収納庫になると、それこそ家財道具一式を収納できるほどの容量を持つものもあります。

収納庫の広さは、間取り図に記載されている面積で確認できます。図面の数値をよく見てみましょう。一般的には、一畳ほどの小さなものから、複数畳分の広さを持つ大型のものまであります。何をどれだけ収納したいのか、大きな家具を入れる必要があるのかなど、収納する物の量や大きさに合わせて適切な広さの収納庫を選ぶことが大切です。小さすぎると必要なものがしまいきれず、大きすぎると家全体のバランスが悪くなって無駄な場所ができてしまいます。

また、収納庫の天井の高さも重要なポイントです。天井が高い収納庫は、棚を高く設置したり、背の高い物を収納したりできるので、限られた床面積でも多くの物を収納できます。天井が低い場合は棚の段数を増やすのが難しいため、収納できる物の種類が限られてしまうこともあります。収納庫を選ぶ際には、広さだけでなく、天井高も忘れずに確認しましょう。さらに、収納庫の位置にも気を配りましょう。玄関の近くにあれば、外で使う物をしまうのに便利ですし、寝室の近くにあれば、衣類や寝具の収納に便利です。家族構成や生活スタイルに合わせて最適な場所にある収納庫を選び、快適な住まいを実現しましょう。

収納庫の利用方法

片付け上手への近道は、まずは物の整理から始まります。使う物、使わない物をきちんと見分け、使わない物は思い切って処分しましょう。そうすることで、本当に必要な物だけを収納庫にしまうことができます。

収納庫に物をしまう際は、使う頻度をよく考えて場所を決めましょう。毎日使う物は、簡単に手に取れる場所に。季節ごとに使う物や、めったに使わない物は、奥の方にしまっておきましょう。棚の上段には軽い物、下段には重い物を置くなど、物の重さにも気を配ると、出し入れが楽になります。

収納箱や棚を使うと、整理整頓がさらに捗ります。収納箱には、中身が分かるようにラベルを貼っておくと便利です。棚には、物の高さに合わせて棚板の位置を調整できる物を選ぶと、空間を無駄なく使えます。また、湿気がこもりやすい収納庫では、通気性の良い素材の収納箱や、除湿剤を使うのがおすすめです。

整理整頓は一度きりではなく、続けることが大切です。定期的に収納庫の中身を確認し、使わなくなった物や、壊れた物を処分しましょう。季節の変わり目には、衣類や寝具などを入れ替えるついでに、収納庫全体の整理をする良い機会です。こうしてこまめに整理することで、いつもすっきりとした収納庫を保つことができます。

収納庫の注意点

住まいの快適さを大きく左右する収納庫ですが、利用にあたってはいくつか気を付けるべき点があります。まずは、大切な物や危険な物をしまうのは避けましょう。収納庫は住む場所とは違い、安全対策が十分でない場合もあります。泥棒が入ったり、火事になった場合、家の中と同じようには守られない可能性があるからです。また、収納庫は外の環境の影響を受けやすく、湿気が多い場所や温度が変わりやすい場所に設置されている場合も少なくありません。そのため、湿気に弱い物や温度変化に弱い物は、カビが生えたり傷んだりする可能性があるので、収納するのは控えましょう。

次に、収納庫を使う上での決まり事をしっかりと確認しましょう。どんな物をどれくらい収納できるのか、いつまで使って良いのかなど、細かいルールが決められていることがよくあります。例えば、燃えやすい物や臭いの強い物は収納禁止となっている場合や、収納できる量が決まっている場合もあります。また、決められた時間以外に収納庫に出入りできない場合もあります。これらの決まりを守らないと、収納庫を使えなくなってしまう可能性もあるので、必ず利用規約をよく読んで理解しておくことが大切です。

収納庫は、家の中を広く使えるようにしたり、季節の物をしまっておいたりするのにとても便利なスペースです。しかし、正しく使わないとトラブルの原因になる可能性もあります。上記で説明した注意点を守り、安全かつ適切に利用することで、快適な暮らしを実現できるでしょう。例えば、収納する前に物を整理整頓したり、棚や箱を使って効率的に収納したりすることで、より使いやすく快適な収納庫にすることができます。また、定期的に収納庫の中を掃除し、換気を良くすることで、カビや虫の発生を防ぐことも大切です。