ガスコンロの選び方

ガスコンロの選び方

ガスコンロの種類

調理に欠かせないガスこんろには、大きく分けて二つの種類があります。一つはシステム台所に組み込む、組み込み式のこんろです。これは、システム台所と一体となるため、すっきりとした見た目になり、台所全体との調和を重視する方に人気です。流れるような美しい見た目で、現代的な台所を作りたい方にぴったりです。もう一つは台の上に置いて使う、置き型のこんろです。こちらは設置が簡単で、価格も比較的安いので、一人暮らしの方や、気軽に交換したい方に選ばれています。必要な時に必要な場所に設置できる手軽さが魅力です。

組み込み式のこんろは、台所全体の模様を統一できるという利点があります。しかし、交換や修理には専門の業者に頼む必要がある場合が多く、費用がかかることもあります。置き型のこんろは設置や移動が容易で、価格も手頃です。しかし、台所の周りの場所を取ってしまうことがあります。

こんろの口数も選ぶ上で重要な点です。一口から四口まで幅広くあります。料理をする回数や、同時に何品も作る必要があるかによって、最適な口数は変わってきます。大家族や料理が好きな方には、三口あるいは四口こんろがおすすめです。複数の料理を同時に作ることができるので、調理時間を短縮できます。一方、一人暮らしの方や、あまり自炊をしない方であれば、一口か二口こんろで十分でしょう。

設置方法、口数、そしてご自身の暮らし方に合わせて、最適なガスこんろを選びましょう。例えば、賃貸住宅にお住まいの方であれば、持ち運びが簡単な置き型こんろを選ぶと良いでしょう。また、家族の人数や料理の頻度も重要な要素です。毎日たくさんの料理を作る方は、複数の料理を同時に調理できる多口こんろが便利です。逆に、あまり自炊をしない方は、一口か二口のこんろで十分でしょう。それぞれの長所と短所を理解し、ご自身のニーズに合ったガスこんろを選ぶことが、快適な調理生活を送る鍵となります。

ガスの種類

家庭で使う火を使う調理台を選ぶ際には、使う気体の種類にも気を配る必要があります。家庭で使う気体は主に都市気体と液化石油気体の二種類があります。都市気体は、都市部を中心に供給されている気体で、成分の大部分はメタンです。大都市やその周辺地域に住んでいる世帯の多くはこの都市気体を利用しています。配管を通して各家庭に届けられるため、使い終わったら補充の手間がかかりません。一方、液化石油気体は、成分の大部分はプロパンです。都市気体が届かない地域で広く使われています。ボンベと呼ばれる容器に詰めて供給されるため、使い終わったらボンベを交換する必要があります。火を使う調理台は、これらの気体の種類に合わせて作られています。そのため、使う気体の種類に合った調理台を選ばなければ、正しく動かないばかりか、大変危険です。火がつかなかったり、火力が安定しなかったり、あるいは不完全燃焼を起こしてしまい、思わぬ事故につながる可能性があります。購入前に、自宅でどの種類の気体を使っているかを確認しましょう。気体会社に問い合わせるか、気体料金の明細書などで確認できます。また、転居などで火を使う調理台を買い替える際には、以前の住居で使っていた調理台が新しい住居でも使えるとは限りません。気体の種類が違う場合は、必ず新しい火を使う調理台を購入する必要があります。以前使っていた調理台が新しい住居の気体に対応していない場合、無理やり使おうとすると大変危険です。誤った火を使う調理台を使うと、不完全燃焼を起こし、一酸化炭素中毒などの危険がありますので、十分に注意しましょう。安全のためにも、必ず自宅の気体の種類を確認し、適切な調理台を選びましょう。

安全性

火を使う調理器具であるガスコンロを選ぶ際には、安全性を第一に考えることが大切です。近年のガスコンロは安全機能が充実しており、火災や事故のリスクを大幅に減らすことができます。安全機能の種類や仕組みを理解し、ご自身の家庭に最適なガスコンロを選びましょう。

まず注目したいのが、Siセンサーコンロです。Siセンサーコンロは、鍋底の温度を感知するセンサーが内蔵されています。このセンサーが、設定温度以上になった場合や、鍋底が空焚き状態になった場合に自動的に火力を調節、あるいは消火します。これにより、天ぷら油の加熱による発火や、うっかり火を消し忘れてしまうことによる火災を未然に防ぐことができます。

大きな地震が発生した際に、自動でガスの供給を遮断する機能も重要です。震度５相当以上の揺れを感知すると、マイコンメーターが作動し、ガスの供給を自動的に遮断します。これにより、地震によるガス漏れや火災といった二次災害の発生リスクを低減できます。

小さなお子様がいる家庭では、チャイルドロック機能が備わったガスコンロを選ぶと安心です。チャイルドロック機能は、お子様が誤ってコンロのスイッチを操作しても、点火しないようにロックする機能です。小さなお子様がいる家庭では、予期せぬ事故を防ぐために不可欠な機能と言えるでしょう。

これらの安全機能は、メーカーや機種によって搭載状況が異なります。購入前にカタログやウェブサイトでしっかりと確認し、家族構成や調理スタイルに合った安全機能を備えたガスコンロを選びましょう。安全機能は、万が一の事故を防ぐだけでなく、日々の調理をより安心して行うことができるようにサポートしてくれます。

お手入れのしやすさ

毎日の料理に欠かせない調理台。その中でも特にガス調理台は使用頻度が高いため、汚れやすさと掃除のしやすさは重要な選定基準となります。こまめな掃除を怠ると、油汚れや焦げ付きがこびり付いて、落とすのが大変になります。だからこそ、購入前からお手入れのしやすさに注目することが大切です。

まず確認したいのは、五徳や炎が出る部品などの取り外しのしやすさです。これらの部品が簡単に取り外せれば、隅々まで丁寧に掃除ができます。調理台の表面の素材にも気を配りましょう。ガラス質や琺瑯などの素材は、汚れがこびり付きにくく、布巾でさっと拭くだけで簡単に綺麗になります。最近は凹凸の少ない一体型の調理台も増えており、拭き掃除が格段に楽になります。

次に、焼き網を使う調理器具庫内も忘れずにチェックしましょう。庫内が平らで汚れが溜まりにくい構造であれば、掃除の手間が省けます。油汚れを溜め込まずに済むので、衛生面でも安心です。

毎日使う調理台だからこそ、日々の清掃の負担を減らす工夫が大切です。お手入れしやすい調理台を選ぶことで、常に清潔な状態を保ち、気持ちよく料理を楽しめます。快適な調理空間は、料理の質を高めることにも繋がります。購入前にしっかりと確認し、自分に合った調理台を選びましょう。

価格

調理に欠かせないガス調理台のお値段は、その種類や持っている機能、作る会社によって様々です。机の上に置くタイプの調理台は、お手頃な値段のものからありますが、システムキッチンに組み込むタイプの調理台は、高価なものもあります。たくさんの機能が付いているものほど、値段も高くなる傾向があります。そのため、自分の使えるお金に合わせて、本当に必要な機能を選ぶことが大切です。

例えば、火が消し忘れた時などに自動で火を消してくれる機能や、鍋底の温度を感知して火力を自動調整する機能など、安全に使うための機能を重視するのであれば、多少値段が高くても安全性を第一に考えましょう。反対に、値段を抑えたいのであれば、必要最低限の機能しかないシンプルな調理台を選ぶという方法もあります。

いくつかの会社や機種を比べてみて、値段と機能の釣り合いが取れた製品を選びましょう。値段だけで決めるのではなく、長い目で見て考えると、使い勝手が良く、安全で、掃除がしやすい調理台を選ぶことが結果として家計に優しい選択と言えるでしょう。最初に買う時のお金だけでなく、日々使うガス代や修理にお金がかかるかどうかも考えて、全てのことを合わせて判断することが大切です。例えば、省エネ性能の高い調理台は初期費用は高いかもしれませんが、ガス代の節約につながるため、長い目で見ればお得になる可能性があります。また、耐久性の高い調理台を選ぶことで、修理費用を抑えることもできます。このように、初期費用だけでなく、ランニングコストやメンテナンス費用なども考慮することで、本当に経済的な選択をすることができます。