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三相3線式:動力の要

三相3線式とは、三本の電線を使って電気を送る方法です。家庭で使われている単相100ボルトや200ボルトとは違い、三相200ボルトというもっと高い電圧を送ることができます。この方式は、回転する機械、特にモーターにとって電気を効率よく供給できるため、色々な場所で役立っています。 工場の生産ラインやビルの空調設備、そして私たちの生活に欠かせないエレベーターなど、多くの動力源として三相3線式が活躍しています。なぜ三相なのかというと、三本の電線それぞれが異なるタイミングで電気を送るからです。これを位相の違いと呼びます。この位相の違う電気によって、回転する磁場を作り出すことができます。磁石にはN極とS極がありますが、このN極とS極がくるくる回るイメージです。モーターはこの回転する磁場を利用してスムーズに回転するのです。 単相100ボルトや200ボルトと比べて、三相200ボルトは同じ太さの電線でより多くの電力を送ることができるという利点があります。そのため、大きな電力を必要とする工場やビルでは、三相3線式が選ばれています。また、モーターの起動トルクが大きく、力強く回転を始められる点もメリットです。この力強い回転は、重たい機械を動かす際に特に重要になります。このように、三相3線式は効率性とパワーを兼ね備えた送電方式として、現代社会の様々な場面で重要な役割を担っているのです。